バス路線がない海沢渓谷に滝を見に行く

滝に至る林道ツーリングも楽しめるルートです

海沢渓谷→カフェクアラ→荒澤屋旅館(日帰り温泉)

走行距離40㎞ 走行時間1時間 所要時間5時間

奥多摩に、海沢という地区があります。そこには、大岳山から始まる沢が注ぎ、キャンプ場もあります。林道をずっと登っていくと海沢園地。そこから沢沿いを歩くと三つの滝を周遊できます。苔むした、ジブリみたいな、とても美しい渓谷です。

しかし、奥多摩の観光まとめサイトなんかにはあまり出てきません。なぜならば、そこへ行く交通手段が乏しいからです。駅から遠く、歩くと2時間かかる上にバスもない。そんな場所に滝を見に行く、たったひとつのスマートなやり方を紹介します。

バイクでヨカッタ。海沢園地へ至る林道ツーリング

自然の風景もいいけど、古~い橋や隧道なんかもよく見ると興奮するのは私だけですか?

では早速出発しましょう。一路、海沢三滝を目指します。ちなみにここ、紛らわしいのですが梅沢(うめざわ)ではなく海沢(うなざわ)です。実際近くに梅沢っていう地名もあるもんだから非常に間違えやすいです。どうかお気を付けください。

海沢三滝は、林道海沢線をず~っと登って行った場所にあります。海沢三滝の入り口になる海沢園地まで、一応全部舗装されていますが、古いアスファルトはあちこち穴だらけだし、砂利や砂が溜まってまぁまぁスリッピーです。慌てずゆっくり走りましょう。そんな道なので、ゆっくり走っても十分エキサイティングで楽しめます。もちろん景色も抜群で、整備された国道とは全然違います。

写真にあるような古びた橋や、写真撮ったら変なもの写りそうな小さな隧道なんかを越えて、海沢園地を目指して頑張ってください。けっこう頑張らないと着かないです。奥多摩駅から海沢園地までおよそ6km。歩くと2時間の道のりです。海沢にはバスが出てません。2時間の山歩きは楽しいけど、2時間の舗装路歩きはつらいです。膝にも悪いです。いやぁ、こんなところにレンタルバイクがあって本当に良かった。

三滝周遊は本気の装備で。子供の遊びじゃないんだよ!

海沢三滝の一つ。…じゃなかった。これは景勝路の入口です。もうキレイ。

海沢園地にバイクを停めたら、いよいよ海沢探勝路へ突入します。けっこうガチの登山道のうえ、沢沿いで湿っていて苔むしていて滑りやすい可能性があります。ちゃんとした靴、ちゃんとした服、ちゃんとしたザック、水と非常食をお持ちの方のみ、お進みください。軽装備の人は絶対に行かないでください。マジのやつです。

沢沿いの登山道を進むとやがて三つの滝に行き着きます。

第一の滝:三ツ釜の滝

初めに出会うのは三ツ釜の滝。上部から3段階に落ちることからこう呼ばれます。合計落差は18.3メートル。

第二の滝:ネジレの滝

上段と下段でくの字にネジレた滝。落差10.8メートル。近づくのがまぁまぁ大変。

第三の滝:大滝

落差23メートル。急に特徴の無いネーミングだけど、真の強者に小細工は不要ということ。三滝の中で最も大きい滝。大滝の周辺は広くなっていて、一休みするのに最適です。なつかしのマイナスイオンを胸いっぱい吸っちゃえ!

この場所へ、奥多摩駅2階のGatta Coffeeでワンドリップのコーヒー買って持ってって、バーナーでお湯沸かして滝見ながら飲むとかどうでしょう。

滝を堪能したら奥多摩駅方面へ戻ります。林道の下りでは、滑りやすい箇所があるので気を付けて走行してください。慌てて強くブレーキをかけてタイヤをロックさせてしまうパニックブレーキが最も危険です。スリップして転倒して谷底へ転落とかあり得るので、スピードを抑えながら下ってください。

カフェクアラで幻の芋を食す

奥多摩駅エリアまで戻ってくると、お昼を少し過ぎたくらいだと思います。林道ツーリングと滝を巡るトレッキングの後なので、アウトドア気分のまま、氷川キャンプ場内にある「カフェクアラ」でランチにしましょう。

カフェクアラ テイクアウトもできるんです

ところで、このプランって、あとはクアラでごはん食べて荒澤屋旅館でお風呂に入って終了です。どちらも奥多摩駅徒歩圏内です。なので、こんなこと言うのアレなんですけど、ここまでの工程を3時間に収めてバイクを返しちゃうのがおススメです。入浴後もまだ走り回りたい人以外は、一度E2ringに戻りましょう。
※1日利用か3時間利用かはレンタル時に選択しご契約いただきます。後から変更はできませんのでご注意ください。

カフェクアラは氷川キャンプ場の中にあるログハウスのカフェです。奥多摩産治助芋のカレーとおくたま鹿カツライス、マルゲリータやスイーツがあります。治助芋はジャガイモの原種に近い種類で、奥多摩でしか生産されていない幻の芋です。奥多摩の中でも食べられるお店は少ないので、ぜひともトライしてみてください。治助芋はおくたま鹿カツライスにも乗っているので、一撃でコンプしたい人はカツライス一択!但し一日5食限定なのでご注意を。

老舗旅館で幻の鶴の湯に浸かる

最後に向かうは、創業百年民話の宿「荒澤屋旅館」。こちらで日帰り入浴としゃれこみましょう。ここでは、小河内ダムに沈んだはずの幻の温泉、鶴の湯に入ることができます。鶴の湯は小河内ダム貯水池(奥多摩湖)への注水により水没してしまったのですが、その際、実は温泉をくみ上げるためのポンプが設置されていたのです。平成3年にそのポンプが補修され、失われた古の温泉が復活しました。荒澤屋旅館は、くみ上げた鶴の湯に入ることができる温泉宿のひとつなのです。

尚、日帰り入浴は15:00までで、混雑の状況によっては入れない場合もあります。行く前に電話で確認しましょう。

ついでだし、幻っぽい滝にも寄っとけば?

まだバイクを返していない場合限定。今から、ことのついでに別の滝に寄り道するくだりをやります。目立たないところに収納されちゃった、ある意味幻の滝です。純粋な滝見としては非常に大したことのない場所ですので、正直、別に行かなくてもいいかなと思いますが、こういうのが好きな人もいそうなので一応書いておきます。

幻の滝があるのは鳩ノ巣渓谷です。鳩ノ巣駅と「はとのす荘」の中間辺りにある気になる喫茶店ギャラリー木古里の横から階段を下ります。ちょっと下ると左手に幻の滝が現れます。双竜の滝です。

この双竜の滝、付近に案内板もあるし、グーグルマップにも出てくるし、観光情報のまとめサイトなんかでも普通に紹介されてますが、いざ現地に行って見ると、まさかこれのことではないよね…と思ってしまう佇まいです。

いや、いやいやいや、滝自体は凄くいいんですよ?双竜の名の通り上部の岩によって水の流れが二分されていて、落差は18メートルあり、滝自身によってえぐられた細い渓谷に向かって落ちていく様は風情があります。しかし、滝の真上は青梅街道の鳩ノ巣橋に覆われ、滝つぼ付近から下流へ向けてはコンクリート製の無粋な遊歩道が整備(?)されているのです。人工物に覆い隠され、そして廃旅館ゾーンへと接続されます。正直興ざめ。

なので、そういうのが好きな人には本当におススメなんですが、自然の雄大な力強い美しいやつをアレしたい人はここには絶対に行かないでください。絶対ですよ?

更に、ここにはもう一つガッカリ滝があります。双竜の滝から下流へ1~2分下ると、落差5メートルほどの滝に出会います。その名を水神の滝と言います。ちなみに背後にある大岩の上にはお社があり、それが水神様です。

廃墟、廃墟、橋、階段、滝。過去の栄華の残骸と代償。

水神の滝は日本庭園のようにきれいな形をしていますが、この滝の見どころは形ではなく周辺のシチュエーションです。この滝、廃旅館と廃旅館の間から流れてくるのです。廃墟と滝の競演、生命力と退廃のシナジー。この対比にゾクゾクしちゃう人以外は、絶対に行かないでください。後悔するよ?

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奥多摩を巡るための電動バイクレンタルショップE2ring

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